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報告書

東濃地科学センターにおける火山ガラスの化学組成分析手法; EPMAを用いた主要元素分析及びLA-ICP-MSによる微量元素分析

鏡味 沙耶; 横山 立憲; 梅田 浩司*

JAEA-Testing 2021-001, 49 Pages, 2021/08

JAEA-Testing-2021-001.pdf:3.86MB

高レベル放射性廃棄物やTRU 廃棄物の地層処分において長期的な安全性を確保するために、地質環境の長期安定性を評価し、地質変動の将来予測をすることは重要である。特に、第四紀(約260万年前$$sim$$)の地質イベントに対して年代を把握することは必要不可欠であり、その手法として放射年代測定が用いられることが多い。しかし、放射年代測定に供する地質試料が得られない場合もあり、それを補完する方法として、火山砕屑物(テフラ)を年代指標とした編年技術(テフロクロノロジー)が用いられることがある。テフロクロノロジーは、火山活動が活発な日本列島において特に有効な技術である。テフロクロノロジーでは、テフラの特徴を把握することが重要であり、その構成鉱物種や火山ガラスの形状、主要・微量元素の化学組成を得ることで起源(給源)の推定や広域に分布するテフラ同士の比較(対比)が可能となる。日本原子力研究開発機構東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、テフロクロノロジーに必要な化学組成分析の技術整備を実施しており、電子プローブマイクロアナライザを用いた火山ガラスの主要元素化学組成の分析手法に加え、レーザーアブレーション装置を試料導入系として備えた誘導結合プラズマ質量分析装置を用いた微量元素化学組成の分析手法を整備した。本稿では、その前処理及び測定手法について報告する。

口頭

東海層群中のテフラのジルコンU-Pb年代

植木 忠正; 丹羽 正和; 代永 佑輔

no journal, , 

テフラ層は異なる地点の地層の連続性や上下関係を知る鍵層として有用であり、噴出した年代の知られた広域テフラは堆積物の年代を決定するものとして重要である。しかし、新第三紀鮮新世のように古い時代のテフラは保存が悪く、火山ガラスや鉱物の変質などで同定が難しいため、年代軸を決定する鍵層として用いることが難しい場合が多い。本報告では、岐阜県東濃地域中津川市の東海層群中に狭在する鮮新世テフラのジルコンU-Pb年代測定を行い、テフラの同定とより詳細な年代決定を行った。その結果、3.6$$pm$$0.14Maという年代が得られ、既存文献の大田テフラと対比することができた。

口頭

東海層群大田テフラのジルコンU-Pb年代およびフィッション・トラック年代

植木 忠正; 丹羽 正和; 代永 佑輔; 岩野 英樹*; 檀原 徹*

no journal, , 

東海地方に広く分布する鮮新世東海層群には多くのテフラが挟在しており、大田テフラはこのうち代表的な広域テフラである。そのため、大田テフラの年代決定は東海層群の層序と編年の確立に加え、中部日本における同時期の地層の広域対比においても重要である。本研究では、大田テフラの年代をより明確にする目的で、大田テフラ相当とされている岐阜県東濃地域に分布する中津川I・II火山灰層の2層準を対象として、同一ジルコンを用いたU-Pb年代測定およびフィッション・トラック年代測定を行った。その結果、U-Pb年代は3.78$$pm$$0.1Ma、3.90$$pm$$0.11Maの年代が得られた。フィッション・トラック年代は3.74$$pm$$0.24Ma、4.11$$pm$$0.27Maの年代が得られた。これらの年代はテフラの噴出年代であると考えられ、先行研究でのFT年代値とも整合する。この結果は大田テフラの年代決定において先行研究を補完し、中部日本の鮮新統の広域層序と年代整理の上で重要な手がかりとなると考えられる。

口頭

テフロクロノロジーのためのLA-ICP質量分析法による微量元素測定手法の開発

鏡味 沙耶; 横山 立憲

no journal, , 

日本原子力研究開発機構東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する技術開発の一環として、地質環境の長期安定性評価に係る編年技術の整備を進めている。地層処分は、数万年以上の時間スケールで、廃棄物を地下深く埋設し、人間の生活圏から隔離することで安全を確保するものであり、これには地質環境の長期的な将来予測をすることが必要となる。この将来予測のためには、過去から現在の地質環境の長期的変遷を解明する必要があり、時間スケールを与える年代測定技術の整備が必須となる。例えば、ジルコンなどの重鉱物は、U-Pb年代測定をはじめとする年代測定が盛んに行われている。重鉱物の年代測定は、マグマの分化過程といった地下深部の火成活動について知見を与え、さらに、これらの鉱物が砕屑物となって堆積層に取り込まれている場合には、後背地解析に有用な知見を与える。また、テフラ(火山砕屑物)は火山噴火によって地質学的時間としてはごく短時間に広範囲に降り積もることから、地層の対比に広く用いられる。テフラを同定することは、供給源を明らかにし、堆積年代に制約を与えることができる(テフロクロノロジー)。地質環境の長期的な変遷の解明には、このような複合的な年代学的アプローチが重要となる。筆者らは、レーザーアブレーション装置を備えた誘導結合プラズマ質量分析法(LA-ICP-MS)による元素分析や年代測定に関する技術整備を進めている。本発表では、これまで開発を行ってきたテフラ同定のための局所領域における微量元素の定量分析に関して、分析技術の整備・開発の現状と今後の展望について紹介する。

口頭

An Analytical technique of trace elements using LA-ICP-MS for tephra identification

鏡味 沙耶; 横山 立憲; 梅田 浩司*

no journal, , 

テフロクロノロジーは、第四紀(約260万年以降)の地質年代測定手法の一つであり、放射性炭素年代測定法とともに一般的に用いられる。テフラ(火山砕屑物)は地層の堆積年代に制約を与えることができるため、ごく短時間に広範囲に降り積もる広域テフラのデータを包括的にまとめることは地質の年代層序学において重要である。テフラの同定は、岩石学的特徴やテフラ中の火山ガラスの形状、それらの主要元素などを用いて行われてきた。近年、火山ガラスの主要元素において差異が見られないが異なる微量元素をもつテフラが報告されている。主要元素だけでなく微量元素も比較することでテフラを同定することが重要であるが、テフラに含まれる火山ガラスの微量元素組成は未だ報告例が少ない。本研究では、レーザーアブレーション装置を備えた誘導結合プラズマ質量分析法(LA-ICP-MS)を用い、火山ガラスの微量元素濃度測定を日本原子力研究開発機構東濃地科学センターで実施した。われわれは、ケイ素を内標準元素とし、NIST SRM 612と614を用いた2点検量線法を適用した。Aso-4, 姶良テフラ(AT), 阿漕テフラを対象とし、41元素の分析を行った。テフラ同定に特に用いられる元素(Rb, Sr, Y, Zr, Ba, La, Ce)に関して、Aso-4, ATの分析結果は、約10%以内で先行研究の報告と一致した。この手法を用いて、これまで報告例のない阿漕テフラの微量元素濃度測定を実施し、それと対比されているZnp-大田テフラの希土類元素パターンと一致した。本研究の火山ガラスの微量元素濃度分析手法は、第四紀の地質年代測定において重要であるテフラの詳細な同定に貢献すると考えられる。

口頭

焼岳中尾テフラ; 北アルプス南部における完新世後期の年代指標としての有用性の検討

西尾 学*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 苅谷 愛彦*; 小嶋 智*

no journal, , 

東アジアにおける第四紀の広域火山灰を用いた年代測定法はほぼ確立しているが、日本のように火山の多い地域では、近傍の火山の噴出物の影響が強く、広域火山灰の産出ピークを検出できない場合が多い。そこで、近傍の火山による特徴的な地域性火山灰を年代指標とする方法を開発することを本研究の目的とした。研究対象地域は、焼岳火山の影響を強く受ける北アルプス南部の上高地周辺地域である。(1)焼岳の北東約4.7kmに位置する「きぬがさの池」湖畔で掘削されたハンドオーガーボーリングコアに含まれるガラス質火山灰(苅谷・高岡, 2019)1試料と、(2)焼岳の北北西約1.5kmの地点に分布する約2,300年前の中尾火砕流堆積物に挟まれるガラス質火山灰2試料である。これらの火山灰の粒子組成、火山ガラスの化学組成・屈折率を測定し、その特徴を明らかにした。各試料につき200個以上の粒子を偏光顕微鏡を用いて同定した結果、これらの火山灰の構成粒子の約70%は火山ガラスから成り、その大半がvesicularとblockyであることが明らかとなった。火山ガラスの化学組成は、日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いて測定した。その結果、3試料中の火山ガラスの化学組成は、SiO$$_{2}$$, K$$_{2}$$O, Na$$_{2}$$Oが多く、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$, FeOが少ないという特徴を持ち、東アジアにおける第四紀広域火山灰中の火山ガラスの化学組成とは明瞭に区別できる。3試料それぞれ30個の火山ガラスを対象に、中央大学の温度変化型屈折率測定器(RIMS)を用いて屈折率を測定した。その結果、火山ガラスの屈折率は1.4958-1.5011の範囲の値を示し、1.497-1.499の範囲にピークを持つことが明らかとなった。以上のように、「きぬがさの池」で見出された火山灰は、中尾火砕流堆積物に挟まれる火山灰と、粒子組成,火山ガラスの屈折率・化学組成の点で一致し、約2,300年前の焼岳の噴火活動による火山灰であることがわかった。したがって、上記の特徴を持った火山灰は、北アルプス南部における約2,300年前の有用な年代指標とすることができると考えられる。

口頭

火山ガラスの微量元素組成によるテフラの詳細な対比にむけて; 大田テフラを例に

鏡味 沙耶; 横山 立憲; 梅田 浩司*; 安江 健一*; 丹羽 正和; 古澤 明*; 田村 糸子*

no journal, , 

テフロクロノロジーは、過去数百万年前以降の隆起・沈降、侵食・堆積、断層運動などの地質イベントを精度よく理解するために重要である。従来、鉱物組成や火山ガラスの形態・屈折率・主要元素組成を指標としてテフラを対比し(町田・新井2003)、給源の推定や、テフラ層の年代(噴火年代)との前後関係から堆積層の年代決定が行われてきた。しかし、従来の手法では、特徴が良く似たテフラを対比することが困難なことも多い。これらを識別するために、火山ガラスの微量元素組成を対比の指標に加えることで、より精度の高いテフラの対比が可能となってきた。例えば、十和田カルデラ起源の噴出時期の異なる2つのテフラは、火山ガラスの屈折率や主要元素組成において類似しているが、鉛の含有量に差異が認められている(古澤2017)。ローカルテフラだけではなく、広域テフラにおいても、微量元素組成のデータベースは主要元素組成と比較して未だ十分ではない。本研究では、広域テフラの微量元素組成に係るデータベースの拡充を目的とし、中部日本に広く堆積しているテフラの一つである大田テフラ(Znp-Ohta:~3.8Ma)を対象に火山ガラスの主要元素及び微量元素組成分析を行った。分析には、原子力機構東濃地科学センター所有のEPMAとLA-ICP質量分析装置を用いた。Znp-Ohtaと火山ガラスの主要元素組成が比較的類似している広域テフラとして、谷口テフラ(Tng:~2.2Ma)や坂井テフラ(Sakai:~4.1Ma)、佐布里-板山テフラ(Sr-Ity:~3.5Ma)などが挙げられる。本研究では、Tngを同手法により分析し、微量元素組成による識別の評価を行った。本研究の微量元素分析から、Znp-Ohtaでは、ジルコニウム濃度[Zr]=44-58ppm, Zr/Pb=2.5-3.4が得られ、Tngでは、[Zr]=70-81ppm, Zr/Pb=3.8-4.6が得られた。Znp-OhtaとTngは、これまで火山ガラスの特徴的な形態やそのBa/LaやLa/Yによって識別されてきたが(田村・山崎2004)、Zr-Pb図上でも識別可能であることが明らかになった。今後は、テフラの堆積環境が火山ガラスの微量元素組成に与える二次的な影響を評価するため、大田テフラに対比される各地のテフラを対象に分析を行い、化学組成を比較する。

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